雅楽を神社以外のこういった演奏会場で聴くチャンスは少ないと思いますが、今回は笙・篳篥・竜笛という編成で演奏を楽しませてもらいました。それぞれの楽器の特徴や吹き方・指使いなど曲間に説明がありました。綺麗な音を出すまで、相当練習をしないといけないようです。曲の説明の中で、我々が普段よく使う言葉の中に、雅楽に関係するものが結構存在するというお話も聞くことができました。塩梅、呂律、更に打ち合わせといった言葉も雅楽がルーツだとか。

また今回の装束ですが、本格的な雅楽の衣装でご登場いただきました。更に楽器のパート毎に衣装の色も変えられています。竜笛のお二人は橙色、篳篥のお二人は茶色、笙の川合さんは青色の、なんとも雅で見た目も美しい。

今回じっくり聞かせていただきましたが、何か日本人のDNAに刻み込まれているといいますか、とても心が安らぐといいますか、日本人だなと感ずるものがありました。また時空を超えた天国の響きのような、宇宙からの響きのような、西洋音楽の遙か先を行っているような印象を持ちました。何か心が癒され、清々しい気持ちになりました。

楽器 演奏者
川合償吉
竜笛 中村伯司
  藤田泰史
篳篥 石神孝治
  日比野繁行
今回の演奏曲目(リンクをクリックすると動画がご覧いただけます)
  1. 平調 音取り(ひょうじょう ねとり)
    合奏前の短い前奏曲、各楽器の主奏者によって奏され、演奏者にこれから奏する調子と音調を知らせる意味を持っている
  2. 平調 越天楽(ひょうじょう えてんらく)
    平安時代中期に唐から伝わった。原曲は盤渉調だが、平調に移調されたものが有名。旋律の美しさから、「黒田節」を始めとする沢山の民間音楽の原曲となっている
  3. 平調 皇ジョウ急(ひょうじょう おうじょうきゅう)
    唐の中宗が、西戎反乱鎮圧に赴き命を失った将軍・王孝傑を讃えて作ったという。「序」「破」「急」があったが、現在は「急」のみが残されている
  4. 平調 陪臚(ひょうじょう ばいろ)
    天平8年に渡来僧・仏哲が伝えたという。元来は戦争の勝敗をうらなう音楽であったようだが、後世には戦勝を祈り、凱旋を祝す曲となった。

演奏風景の画像をお楽しみください。